縁が生まれる森の話

小国杉の山

江戸時代から続く植林の歴史

熊本県の阿蘇山系を中心に広がる肥沃な大地の北部に位置する小国町は、町の面積の75%であるおよそ1万haもの山林面積を 有する“林業の町” 。その林業の歴史は古く、江戸時代の1758年には藩令によって最初の杉の植林が行われています。途中、明治時代には乱開発 が行われた時期もありましたが、昭和に入ると再び積極的な造林が行われ、現在は町と森林組合と町民が一体となり、「小国杉」を主体とした本格 的な林業の町づくりが進められています。
丸太断面
ログ

構造材としての必要十分な強度

現在、小国町で育てられている樹種の95%がスギで、淡いピンク色をした美しい木肌の風合いと粘りのある材質が特徴です。 一般にスギはやわらかな材と思われがちですが、小国杉はマツに近い強度を持つ堅い木で、構造材としての強度も必要十分なレベルを満たしていま す。しかも、スギの赤身部分は白アリにも強く、耐久性の高さにも定評があります。
緑の循環認証会議の認証林産物取扱認定証書

山林の循環を可能にする森林認証を取得

最近は特に食品分野に於いて“トレーサビリティ(追跡可能性) ”という考え方が注目されつつありますが、その商品の生 産段階から流通、廃棄までの経路をたどることによって、消費者は本当に安心で安全なものを選ぶことができるわけです。2006年7月、小国町森林 組合では一年をかけて厳しい審査をクリアしてSGEC(緑の循環)の森林認証を取得しました。これは森林の管理、保全、育成を自然環境に負荷をか けずに行うことによって、山林そのものを循環させていこうという意志の現れであり、消費者に対してよりよい品質の材を提供していることの証明でもあります。
小国杉の伐採風景
良質な杉の山

良質なスギの育成に適した自然条件

肥沃な土壌に加え、多雨多湿で気温の寒暖差が大きい小国町の気候は、良質なスギの育成に適しています。しかも、標高差 が少なく日照にも恵まれたなだらかな場所に山林が広がっているため、木の品質にバラつきがないのも利点です。下草刈りや間伐、下枝落としとい った伐採までの森林の管理も容易で、伐採後の運搬もしやすいため、木の質が均一な良材を適正な価格で安定的に生産供給することが可能です。